外資系企業と日系企業の違い。
それは待遇においても大きく異なるものなのでしょうか。
「会社によって違う」
としか言えません。
今回から、外資系企業5社に勤めた私の経験から、それぞれの”待遇”について書いていきます。
業界は小売り・サービスに限られますが、それでも会社によって待遇はかなり違うことがわかると思います。
1回目は「社宅の借り上げ」について。
40代50代の転職ですと、すでに住居は確保されている場合が多いかもしれませんが、遠方での勤務もいとわないという方もおられると思います。
参考までにお読みください。
外資系企業の待遇-社宅の借り上げについて
「社宅の借り上げ?」
「外資でもあるの?」
よく聞かれました。
「あるんです。」
何度か書いていますが、外資系と言っても様々(本当に様々)。
会社によっては、外資系を名乗っていても”社員は皆日本人”、もちろん”会話はすべて日本語”というところも珍しくありません。
※ざっくりですが、、、社名が「日本〇〇」という会社は日本的、「〇〇ジャパン」は外国の色が濃いと感じます。
外資系企業における社宅の借り上げ<私の体験>
初めての外資系企業へ
JACリクルートメントさんなどのお手を借りながら、私が初めて外資系企業に入社したのは28歳の時。
1998年のことです。
こちらでも少し書きましたが、2度の面接(関西と、東京近郊本社)を経て、けっこうすんなり内定をいただきました。
それなりに名の知れた企業でしたので、エージェントさんにも喜んでいただけのをよくおぼえています。
外資系と言っても、募集要項に「ほとんど英語を使うことはない」とあります。
社長はじめ、役員もほぼ全員が日本人でした。
ただ、当時はまだ給与体系が”年棒”であることは珍しいご時世でした。
金額はわかりやすく、360万円(額面・月30万円)。ボーナス(賞与)なし。
これが私のスタートでした。
本社研修を経て、配属店舗での研修へ
まずは東京近郊にある本社での研修。数日間、本社近くのビジネスホテルに泊まりながらの実施。
特別、珍しいものではありませんでした。
厳しくはなく、ソフトな雰囲気。むしろ、眠たくなるくらい。
終了したら、配属店舗を言い渡され、実地研修です。
この店舗で少なくとも3か月間ほどの研修を受けた後、テスト。
これをパスすれば、晴れて正社員となることができるというプロセスでした。
驚いたのは、私の研修店舗が九州であったこと!
関西生まれの私には、全く縁のない土地に配属となりました。
外資系に限らない?今振り返れば充実の福利厚生-借り上げ社宅
今振り返れば、ありがたかったのが借り上げ社宅。
外資系というより日系企業に多いイメージですが、会社が用意した賃貸マンションに、家賃補助9割(私の負担は1割のみ)という厚遇で入居できたのです。
引っ越し代も会社持ち。→高額
車の陸送代も会社持ち。→高額(初めての経験でした)
引っ越し自体は通常の流れです。
会社が提携している引っ越し業者の方による見積もりに始まり、移動。
※ただし、社宅となる賃貸マンションについて:自分で選ぶことはできませんでした。家族構成を会社(人事)が把握したうえで、これも会社が提携している不動産会社が候補をいくつか選定。→現地社員(支店長クラス)が内覧して決定。という流れでした。
「選べない」とはいえ、そうそう大きな不満を持つ社員はいなかったように思います。
なにせ、家賃が9割補助ですからね。文句なんて言えません。
遠方ですと、荷物の運び出しと搬入を1日で終えることができません。
この時の私の場合、関西から九州への引っ越しでしたから、運び出しの翌日が搬入。
関西の実家に泊まり、翌日、借り上げ社宅への搬入に備え、早朝に関西出発。
新幹線に飛び乗り、お昼には九州につきました。
※もちろん、この移動費も会社持ち。社員によっては新しい社宅に近いホテルで「前泊」するケースもあり、このホテル代も会社持ち。
慣れない土地で生活することは大変な反面、楽しいこともたくさんあり。
子供がまだいなかった私たちは、初めての九州での生活を、それなりに楽しめたと思います。
それにしても驚いたのが九州の家賃!
やはり関西、とくに大阪都市圏と比べると格安!
福岡都市圏だとけっこう高いですが、この時は九州でもさらに田舎のほう(福岡市まで高速で40分くらい)。2DK、広さ60平方メートルほどの築浅賃貸マンションの家賃が、なんと5万円ほどでした。
駐車場代は、驚きの無料!!(関西では月2万円ほど払っていました。。。)
妻も私も満足でした。
この会社の借り上げ社宅。
同一マンションに、同じ会社の家族は住みません。
これも良かった。
私はあの一般的な「社宅」がどうも苦手でして。
幼い頃に、父親の仕事の都合で社宅(借り上げではなく、一棟を会社が所有しているケース)に住んでいたことがあったのですが、マンション住人全ての主(子供がいればその父親)が全員同じ会社勤務。父もですが、母もいろいろ気苦労があったのではないかと思います。
私自身は仲の良い友達もできたのですが、親同士は仲が悪かった、みたいなヤツですね。。。
9割会社負担は大きかった。
28歳で年収360万円(ボーナスなし、額面)は、一般的には大きい額とは言えないでしょうから(手取りは月25万円弱)、助かりました。
しかし・・・
このありがたさが、当時の私にはわかっていなかった。
50代になった今、この時を振り返って後悔しているのは、感謝が足りなかったということ。
会社の待遇に対してのみならず、生活全般で、私には間違いなく感謝の念が不足していました。
むしろ、不満ばかりを見つけては愚痴を言う。
この点、大いに後悔しています。
子供もいる、50代の今となっては、引っ越しは簡単ではありませんが、、、
(転校。経験しましたが、あれはけっこう辛かった。)
「家賃を9割会社が負担」
という条件なら、考えてしまいます。
それほど、ありがたくは思います。
<注意>
引っ越しの際の車の「陸送」について。
入社後に、気をつけるように言われました。
何でも、”陸送途中に車内のモノがなくなる”などのトラブルがあるんだとか。
私は経験したことがありませんが、自分の持っている車に”こだわり”がある方などは、遠方でも自ら運転して移動していました。たしか高速代、距離に応じたガソリン代などは会社に請求出来たような・・・至れり尽くせりでした。
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